世界報道写真展 2016 | ともむすび

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世界報道写真展を観てきました。

 

差別、略奪、殺し合い…
色んな暴力の形に、
毎回胸を締め付けられる。

だけど、
かわいそう、ひどい…といった
感情移入の先へ進むには、
「自分もそれに関わっている」
という当事者意識に至るには、
写真を観てまわるだけでは
正直難しいように感じてしまう。
スポンサー企業などいろいろ事情があって、
公にできないことがあるんだろうな。

 

自ら背景を知ろうとしないと、
命をかけて伝えようとしている人たちの
本当の望みは叶わない。

命がけの人たちが伝えたいのはきっと、
一人ひとりの行動が、
一つひとつの選択が、
いま見ている悲惨な現状に
すべて繋がっているのだということ。

いのちより大切なものはありますか?
という問いかけ。

 

自分たちが、その“暴力”に
加担してしまっているという事実―。
私たちの消費などの選択が、
戦争や環境破壊、
目の前の悲惨な現状に繋がっている。

それらをもっと
具体的に知らせることができたら、
もっと大きな力になると思うんだけど…。
“事情”の壁は大きいんだろうな。

 

だけど、
そんなもどかしさを和らげてくれたのが
同じ場所で展示されていた
杉本博司さんの「ロスト・ヒューマン」!

自動代替テキストはありません。

人類を滅亡させうる事態に対し、
各分野の専門家たちだったら
こんな遺書を最期に遺すんじゃないか。
その遺書のモチーフをもとに、
最悪のシナリオ33章の世界が展開される。

自動代替テキストはありません。

世界観はもちろん、
その表現方法に直ぐさま魅了された。
こんな伝え方があるんだ、
こんな方法で
物事の核心に触れられるんだと
瞳孔開きっぱなしでの興奮。

 

現代社会の現実問題と、
そこから繋がりうる想像上の滅びの未来。

ユーモアと危機感のバランスが絶妙で、
描かれているのは
人類の暗い結末なんだけど、なぜか笑みがこぼれる。

 

暗い未来に心は共鳴しながらも、
頭の中には明るい未来のイメージが浮かぶ。

 

「この世界観の内容を共有できたら、
気づきの連鎖が起こって最高!!」
そんなワクワクが、
明るいイメージを浮かべてくれた。
なんとも不思議な感覚。
次から次へと遺書をたどりたくなる、
中毒性ある世界観から感じたことー。

 

「どんな未来を描くか、
それが“今“を変えてくれ、その今が“未来”を変える」

 

私たちはそれぞれ、
自分の思考や感情も選ぶことができる。

 

“今ここ”で、
思考も感情も行動も、
より愛のある方を選んでいけたら…。
その選択に続く未来は…。

帰りに出会えた彩雲は、見惚れるほど美しかった。

多くの人に、
ぜひふたつ一緒に見ていただきたいと思った
共有したい展示。オススメです!!